微積分は物理学を学ぶ上でかかせない道具です。
高校で学ぶ微積分ですが、多くの方が苦戦したことと思います。
そこで今回は微分のパートで登場する単語を紹介します。
混同しやすい単語たち
個人的な考えですが、数学や物理学を勉強する上で大事なことの1つは、「単語・用語の定義をおさえること」だと思っています。
問題を解いていくうちになんとなく理解したつもりになることがありますが、定義や意味を理解しないままでいると、応用問題や先の単元でつまづく原因になりかねません。
そこで今回は「微分」「微分係数」「導関数」「微分する」の違いを書きました。
微分とは
導関数や微分係数を求める手法のこと、もしくは限りなく小さい変化量のこと。
私が高校の時の教科書や参考書には「微分」という単語の意味は載っていませんでした。
そのため結局のところ微分とはなんだったのかよくわからないまま数学を終えることが多いと思います。また、微分を微分係数と混同((一部の辞書などでは同義としているものもあるようです))しないように注意しましょう。
\(dx\)は無限小にとることが多いですが、必ずしも無限小じゃなくても大丈夫です。
微分係数とは
微分可能な関数のある点における関数の傾きのこと。
思考停止状態で勉強していた当時の自分に言うのであれば、微分パートで最初に出てくるやつ。
導関数とは
微分係数をある点だけではなく、全区間まで対応させた、新たな関数のこと。
思考停止して勉強していた当時の自分の言うのであれば、\(y=x^2\)を微分しなさい、みたいなよくある問題のやつ。極値求めるとき、序盤で微分しているのはまさに導関数を求めている。
微分するとは
導関数もしくは微分係数を求めること。
まとめると
- 微分 限りなく小さい変化量のこと
- 微分係数 ある点での関数の傾きのこと
- 導関数 微分係数を全区間に対応することで得られた新しい関数のこと
- 微分する 導関数もしくは微分係数を求めること
純粋な数学的な意味とは異なるかも
今回紹介したのはあくまでも物理学を学ぶ上で必要なレベルです。
そのため厳密な数学的定義とは異なる可能性があります。
特に微分\(dx\)の定義なんかはそうかと思います。実際高校数学では「\(dx\)は単体では使わない」とか、「0となる極限をとっているからある値のようには扱えない」みたいなことを言われたことがあると思います。
しかし今回のような考えを採用することで、全微分
$$df=\frac{\partial f}{\partial x}dx+ \frac{\partial f}{\partial y}dy$$
という考え方につなげやすく、熱力学では重要なツールとなります。
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